iPhoneの画面は、特別なアプリをインストールしなくてもパソコンに映し出すことができます。
Windowsのパソコンなら標準の無線機能を、Macなら付属のケーブルと標準ソフトを使えば、誰でも無料で簡単にミラーリングを始められます。
この記事のメイントピック
- WindowsパソコンでiPhoneを無線ミラーリングする手順
- MacとiPhoneをケーブルで繋いでミラーリングするやり方
- ミラーリングで音が出ない、画面が遅延するときの対処法
この記事を読めば、高価なアプリを購入したり、難しい設定に悩んだりすることなく、今すぐお使いのパソコンでiPhoneの画面を共有する方法がわかります。
それぞれのメリットや、うまくいかない時の確認事項も詳しく紹介していますので、ぜひ最後まで読んで、あなたにぴったりの方法を見つけてみてください。
iPhoneの画面をPCにミラーリングするアプリ不要の方法

iPhoneの画面をパソコンに映したい時、実は特別なアプリを入れなくても大丈夫なんです。
お使いのパソコンがWindowsかMacかによって、やり方が少しだけ違いますよ。
Windowsのパソコンなら、もともと入っている「ワイヤレスディスプレイ」という機能を使います。
こちらはWi-Fiを使って無線でiPhoneと接続する方法です。
一方、Macのパソコンの場合は、標準で入っている「QuickTime Player」というソフトと、iPhoneの充電に使うLightningケーブルを使って有線で繋ぎます。
どちらの方法も、新しくアプリをダウンロードしたり、お金をかけたりする必要はありません。
この記事でそれぞれの詳しい手順を紹介していくので、あなたのパソコンに合わせて読み進めてみてくださいね。
Windowsの標準機能だけでiPhoneを無線ミラーリングする手順
Windows10やWindows11のパソコンなら、標準機能だけでiPhoneの画面を無線で映し出せます。
設定は少しだけ必要ですが、一度覚えてしまえばとても簡単ですよ。
事前の準備
まず、パソコンに「ワイヤレスディスプレイ」の機能を追加する必要があります。
- スタートメニューから「設定」を開きます。
- 「システム」の中にある「このPCへのプロジェクション」を選んでください。
- 「オプション機能」をクリックし、「機能の追加」から「ワイヤレスディスプレイ」を検索してインストールします。
接続する手順
準備ができたら、iPhoneとPCを接続していきましょう。
- パソコンとiPhoneを、同じWi-Fiに接続してください。
- パソコンの「設定」→「システム」→「このPCへのプロジェクション」を開きます。
- 「このPCでプロジェクションを行うためのアプリを起動します」という青い文字をクリックします。
- iPhoneの画面右上から下にスワイプして、コントロールセンターを表示させます。
- 四角が2つ重なった「画面ミラーリング」のアイコンをタップします。
- ミラーリング先に表示されるお使いのパソコンの名前を選んでください。
これでパソコンの画面にiPhoneの画面が映し出されるはずです。
MacのQuickTime PlayerでiPhoneを有線ミラーリングするやり方
Macをお使いなら、iPhone付属のケーブルを使って、とても簡単にミラーリングができます。
有線でつなぐので、Wi-Fi環境に左右されず、動きがカクカクしにくいのが嬉しいポイントです。
使うのは、Macに最初から入っている「QuickTime Player」という動画再生ソフト。
難しい設定は一切ないので、安心してくださいね。
接続する手順
こちらの手順で進めてみましょう。
- iPhoneとMacを、純正のLightning – USBケーブルで接続します。
- Macのアプリケーションフォルダから「QuickTime Player」を起動してください。
- 画面上部のメニューバーにある「ファイル」から「新規ムービー収録」を選びます。
- 最初はMac内蔵のカメラが映りますが、録画ボタンの横にある下向きの矢印(∨)をクリックしましょう。
- カメラの選択肢に、接続したあなたのiPhoneの名前が表示されるので、そちらを選びます。
これだけで、QuickTime PlayerのウィンドウにiPhoneの画面がリアルタイムで表示されます。
マイクもiPhoneを選択すれば、iPhoneから出る音をMacで録音することも可能ですよ。
アプリなしでiPhoneをPCにミラーリングするメリットとデメリット
アプリを使わないミラーリングは手軽で魅力的ですが、良い点と少し注意が必要な点があります。
それぞれの特徴を知っておくと、自分に合った方法かどうかが判断しやすくなります。
アプリなしのメリット
なんといっても、一番のメリットは手軽さと費用面です。
- 無料でできる
- 新しいアプリを探してインストールする手間がない
- パソコンの容量を使わなくて済む
思い立った時にすぐ試せるのは、とても便利ですよね。
アプリなしのデメリット
一方で、専用アプリに比べると機能面で少し物足りない部分もあります。
- 接続が不安定になることがある(特に無線)
- 音声がパソコンから出ない場合がある
- 画面の遅延が気になることがある
- 録画などの付加機能が少ない
特にゲーム画面を映したい時などは、少しの遅延がストレスになるかもしれません。
メリット | デメリット | |
---|---|---|
手軽さ | 新しいアプリのインストール不要ですぐに始められる | 設定が少し複雑に感じることがある |
費用 | 完全無料で利用できる | 機能が有料アプリに比べて少ない |
安定性 | (有線の場合)比較的安定している | (無線の場合)Wi-Fi環境によって不安定になる |
iPhoneのミラーリングで音声がPCから出ないときの原因と対処法
せっかくミラーリングできたのに、パソコンから音が出ないと困ってしまいますよね。
音が出ない場合、いくつかの原因が考えられますが、簡単な設定で直ることがほとんどです。
慌てずに、こちらを確認してみてください。
iPhone側の設定を確認する
まず、iPhoneが音の出力先をどこに設定しているか見てみましょう。
- コントロールセンターを開きます。
- 右上の音楽再生コントロールの右上にある、丸と三角が組み合わさったアイコンをタップ。
- 出力先にスピーカーやテレビなど、ミラーリング先のPC名が表示されていたら、そちらを選択します。
多くの場合、出力先がiPhone本体のスピーカーのままになっていることが原因です。
パソコン側の設定を確認する
iPhoneの設定に問題がない場合は、パソコンのサウンド設定を確認します。
Windowsならタスクバーのスピーカーアイコンを右クリックし、「サウンドの設定」から出力デバイスが正しく選ばれているか見てください。
また、一度ミラーリングの接続を解除して、もう一度つなぎ直したり、iPhoneとパソコンの両方を再起動したりすると、あっさり解決することもありますよ。
PCへのミラーリングで発生する画面の遅延を解消する方法
ミラーリング中にiPhoneの操作とパソコンの画面表示にズレ(遅延)があると、気になりますよね。
特に動画を見たりゲームをしたりする時には、この遅延をできるだけなくしたいものです。
遅延の主な原因は通信環境にあるため、いくつか改善する方法があります。
一番確実なのは有線接続
もし無線(Wi-Fi)でミラーリングしているなら、Macの方法で紹介した有線接続に切り替えるのが最も効果的です。
ケーブルで直接つなぐので、通信が安定し、遅延が大幅に少なくなります。
無線接続のまま改善する方法
どうしても無線で使いたい場合は、Wi-Fi環境を見直してみましょう。
- パソコンとiPhoneをWi-Fiルーターに近づける
- 電子レンジなど電波の邪魔になるものから離す
- 可能であれば、混雑しにくい5GHz帯のWi-Fiに接続する
- 他のパソコンやスマホでの動画視聴など、大きな通信を一度止めてみる
これらを試すだけでも、通信が安定して遅延が改善されることがありますよ。
アプリなしのミラーリングがうまくいかない場合の確認事項
手順通りにやったはずなのに、なぜかミラーリングができない、ということもあります。
そんな時は、接続の基本的な部分から見直してみると、原因が見つかるかもしれません。
うまくいかない時にチェックしたい項目はこちらです。
無線(ワイヤレス)で接続できない場合
- 同じWi-Fiに繋がっていますか?
iPhoneとパソコンが、必ず同じ名前のWi-Fiネットワークに接続されているか確認してください。 - OSのバージョンは最新ですか?
iPhoneのiOSやパソコンのWindows、macOSが古いと、機能がうまく動かないことがあります。 - セキュリティソフトが邪魔していませんか?
パソコンのファイアウォールやセキュリティソフトが、接続をブロックしている場合があります。一時的にオフにして試してみましょう。
有線(ケーブル)で接続できない場合
- ケーブルは純正品ですか?
Apple純正、または「MFi認証」のあるケーブルを使わないと、正常に認識されないことがあります。 - iPhoneを「信頼」しましたか?
初めてMacに接続すると、iPhoneの画面に「このコンピュータを信頼しますか?」と表示されます。ここで「信頼」をタップしないと接続できません。
より高画質で安定したミラーリングを実現するおすすめのアプリ
アプリなしの方法は手軽ですが、「もっと高画質で映したい」「遅延をなくしたい」「録画もしたい」と感じるかもしれません。
そんな時は、ミラーリング専用のアプリを使ってみるのがおすすめです。
専用アプリは、アプリなしの方法で起こりがちな問題を解決してくれる機能がたくさんあります。
例えば、より高い解像度でのミラーリングに対応していたり、独自の技術で遅延を最小限に抑えてくれたりします。
また、ミラーリングした画面をそのまま録画する機能や、スクリーンショットを撮る機能がついているものも多いです。
有料のものが多いですが、その分だけ安定した接続と便利な機能が手に入ります。
もし無料の方法で満足できなかったり、ゲームの実況配信など、より高いクオリティを求めたりする場面では、専用アプリの導入を検討してみると、やりたいことがスムーズに実現できますよ。
まとめ:アプリなしで手軽にiPhoneをPCにミラーリングしよう
この記事では、アプリを使わずにiPhoneの画面をPCへミラーリングする方法を紹介しました。
WindowsならWi-Fiを使った無線接続で、MacならUSBケーブルを使った有線接続で、それぞれ標準機能だけで実現できます。
無線接続はケーブルが不要で手軽ですが、Wi-Fi環境によっては遅延が発生することもあります。
一方で有線接続は、通信が安定しやすく、音声のトラブルも少ないのがメリットです。
もしミラーリング中に音声が出なかったり、画面の遅延が気になったりした場合は、この記事で紹介した対処法を試してみてください。
無料の方法で物足りなく感じたら、より高画質で安定した専用アプリを検討するのも良いでしょう。
あなたの使い方に合った方法で、iPhoneの画面をPCの大画面で活用してみてくださいね。