PCに接続したSwitchのプロコンが、操作していないのに勝手に動く現象は、多くの場合PCの設定変更や簡単なメンテナンスで解決できます。
原因がわからないまま闇雲に設定をいじると、かえって状況が悪化してしまうこともあります。
まずは落ち着いて、原因を一つずつ切り分けていくことが、解決への一番の近道です。
この記事のメイントピック
- 誰でもすぐに試せる5つの簡単な対処法
- WindowsやSteamでの具体的な調整(キャリブレーション)手順
- 掃除や修理、買い替えを判断するためのポイント
この記事を読めば、専門的な知識がなくてもご自身の状況に合わせた最適な直し方がわかります。
快適なゲーム環境を取り戻すために、ぜひ最後まで読み進めてみてください。
SwitchのプロコンがPCで勝手に動くときに試すべき5つの即効対処法
SwitchのプロコンがPCで勝手に動いてしまう時、まずは簡単に試せる対処法から始めるのがおすすめです。
複雑な設定をいじる前に、一時的な不具合が原因かもしれないからです。
実は、これだけであっさり直ってしまうことも多いんですよ。
難しい作業は後回しにして、まずは以下の5つをチェックしてみてください。
すぐにできる対処法リスト
- PCを再起動する
- まず試したい基本の対処法です。PCの一時的な不調が解消されることがあります。
- USBケーブルを抜き差しする(有線接続の場合)
- 一度抜いて、数秒待ってから別のUSBポートに挿してみるのも有効です。
- Bluetoothのペアリングをやり直す(無線接続の場合)
- PCの設定から一度プロコンを削除して、もう一度接続し直してみましょう。
- Steamなどのゲームプラットフォームを再起動する
- ソフト側のエラーが原因で、再起動すると直るケースもあります。
- プロコンのシンクロボタンを押す
- プロコン上部にある小さな丸いボタンを一度押すと、接続がリセットされます。
これらの方法で改善しない場合は、少し踏み込んだ設定を見直していきましょう。
プロコンが勝手に動く原因は本体とPC設定のどちらにあるのか
キャラクターが勝手に歩き出したり、視点がぐるぐる回ったりする、いわゆる「ドリフト現象」。
この原因は、大きく分けて3つのパターンが考えられます。
原因によって対処法がまったく違うので、どこに問題があるのか把握することが解決への近道になります。
考えられる3つの主な原因
- PC側の設定の問題
- WindowsやSteamのコントローラー設定が、何かの拍子にずれてしまっている状態です。
- この場合、「キャリブレーション」という調整作業で直ることがほとんどです。
- 接続の問題
- Bluetoothの電波が不安定だったり、USBケーブルが断線しかけていたりするケースです。
- PCとプロコンの間に障害物がないかなども確認してみてください。
- プロコン本体の物理的な問題
- アナログスティック内部にホコリが溜まっていたり、部品が摩耗したりしている状態を指します。
- 長年使っているプロコンだと、この可能性が高くなります。
まずはPCの設定、次に接続環境、最後に本体の故障を疑う、という順番で確認していくのが効率的でおすすめですよ。
Windowsの標準機能でプロコンの動作を補正するキャリブレーション手順
プロコンの動きに違和感があるなら、Windowsに標準で入っている機能で調整してみましょう。
この「キャリブレーション」という作業で、スティックのズレをPCに正しく認識させることができます。
無料で簡単にできるので、ぜひ試してみてくださいね。
キャリブレーションのやり方
- まず、プロコンをPCに有線で接続します。
- キーボードの「Windowsキー」を押しながら「Rキー」を押してください。
- 出てきた「ファイル名を指定して実行」という小さなウィンドウに「joy.cpl」と入力して「OK」をクリックします。
- 「ゲームコントローラー」の画面が開くので、プロコン(Wireless Gamepadなどと表示されます)を選んで「プロパティ」を押します。
- 新しいウィンドウの「設定」タブにある「調整」ボタンをクリックしてください。
- あとは画面の指示に従って、スティックを回したりボタンを押したりするだけです。
この手順で、スティックのニュートラルな位置(何も操作していない状態)が正しく設定されます。
作業が終わったら、プロパティ画面で十字カーソルが真ん中に戻るか確認してみてください。
Steamのコントローラー設定で勝手な動きを完全に止める方法
もしあなたが主にSteamでゲームを遊ぶなら、Steam自体のコントローラー設定を見直すのが一番効果的です。
Steamには、コントローラーの細かい動きを調整する、とても便利な機能が備わっているんです。
特に「デッドゾーン」の設定を調整することで、勝手な動きをかなり抑えられますよ。
デッドゾーンの調整手順
- Steamを起動して、左上の「Steam」メニューから「設定」を選びます。
- 左側のメニューで「コントローラー」をクリックします。
- 「調整を開始する」ボタンを押すと、現在のコントローラーが検出されます。
- スティックのアイコンをクリックし、「デッドゾーン」の項目を探してください。
- 「出力のデッドゾーン」のスライダーを少し右に動かして、範囲を広げてみましょう。
デッドゾーンとは、スティックを少し傾けてもゲーム内では反応しない「遊び」の範囲のこと。
この範囲を少し広げるだけで、スティックのわずかなブレを無視してくれるようになります。
まずは10%くらいに設定して、実際にゲームをプレイしながらちょうどいい具合に微調整するのがおすすめです。
Bluetooth接続が不安定な場合の簡単な見直しポイント
無線(Bluetooth)でプロコンを使っている時にだけ勝手に動くなら、電波の接続が不安定になっているのかもしれません。
PCとプロコンの間の通信が、目に見えない何かに邪魔されている可能性があります。
難しい設定の前に、一度お部屋の環境を見直してみませんか。
Bluetooth接続で確認したいこと
- PCとプロコンの距離は近いですか?
- できるだけ2〜3m以内に近づけて使うのが理想です。
- 間に障害物はありませんか?
- 机や壁はもちろん、意外と金属製の棚なども電波を遮ることがあります。
- 近くに電子レンジやコードレス電話はありませんか?
- これらはBluetoothと同じ周波数の電波を使うので、干渉の原因になります。
- Bluetoothアダプターはどこに挿していますか?
- PCの背面のUSBポートより、前面のポートに挿したほうが電波が届きやすくなる場合があります。
一度PCのデバイス設定からプロコンを削除して、もう一度ペアリングし直す「再ペアリング」も有効な手段です。
意外と単純なことで解決する場合もあるので、ぜひチェックしてみてください。
プロコンのアナログスティック周りを掃除して物理的に改善させる方法
いろいろ試しても直らないなら、プロコン本体に原因があるかもしれません。
アナログスティックの根元に溜まったホコリや小さなお菓子のクズが、誤作動を引き起こしている可能性があります。
分解するのはリスクが高いですが、外側からできる簡単な掃除で改善することもあるんですよ。
スティック周りの簡単クリーニング
- まず、スティックの根元にあるゴムカバーの隙間に向かって、エアダスターを数回吹き付けます。
- これで内部の大きなホコリを吹き飛ばすことができます。
- 次につまようじの先を使って、隙間に見えるゴミを優しくかき出してください。
- スティックを傷つけないように、力加減には注意しましょう。
- 仕上げに、無水エタノールを少量つけた綿棒で、スティックの軸や周辺を拭きあげます。
- 無水エタノールがない場合は、乾いた綿棒でも大丈夫です。
センサーがとてもデリケートなので、このお掃除だけでスティックの反応が正常に戻ることがあります。
薬品を使う際は、必ずプロコンの電源がオフになっていることを確認してから行ってくださいね。
何をしても直らない場合のプロコン修理や買い替えの選択肢
すべての対処法を試してもドリフト現象が改善しない場合、残念ながらプロコン内部の部品が寿命を迎えている可能性が高いです。
特にアナログスティックは消耗品なので、長く使っていると物理的に摩耗してしまいます。
こうなってしまった場合の選択肢は、こちらの3つです。
修理・交換の選択肢
- 任天堂の公式修理サービスに依頼する
- 最も確実で安心な方法です。任天堂の公式サイトからオンラインで修理を申し込めます。
- 保証期間内なら無料ですが、保証が切れている場合は修理費用(公式サイトで目安を確認できます)がかかります。
- 新しいプロコンに買い替える
- 修理には時間がかかるため、すぐにゲームをしたい場合や修理代が高額な場合は買い替えが手っ取り早いです。
- 最近は純正品以外にも、機能的で安価な互換コントローラーもたくさん販売されています。
- 自分でスティック部品を交換する
- 通販サイトで交換用のスティック部品と工具のセットが販売されています。
- はんだ付けなどの作業が必要で難易度は高いですが、最も安く済ませることができます。ただし、自己責任での作業となります。
ご自身のゲーム環境や予算に合わせて、一番良い方法を選んでみてくださいね。
まとめ:SwitchプロコンがPCで勝手に動く問題は原因の切り分けが重要
この記事では、PCに接続したSwitchのプロコンが勝手に動く「ドリフト現象」について、その原因と具体的な直し方をステップごとに見てきました。
この問題の解決で最も大切なのは、原因を正しく見極めることです。
- まずは簡単なことから
PCの再起動や、有線ならUSBの再接続、Bluetoothならペアリングのやり直しを試しましょう。 - 次にPCの設定を見直す
Windowsの「joy.cpl」を使ったキャリブレーション(補正)や、Steamのコントローラー設定でデッドゾーンを調整する方法が非常に有効です。 - 物理的なアプローチ
アナログスティック周りの掃除で、ホコリが原因の不具合が直ることもあります。
これらの対処法をすべて試しても改善しない場合は、プロコン本体の部品が消耗している可能性が高いと考えられます。
その際は、任天堂の公式修理サービスや、新しいコントローラーへの買い替えを検討してみてください。
一つずつ落ち着いて試し、快適なゲームプレイ環境を取り戻しましょう。