充電器から「ジー」と聞こえるコイル鳴き。
この音自体に、すぐに発火するような直接的な危険性は低いので安心してください。
しかし、それは充電器が発する他の危険なサインを見逃して良いということではありません。
コイル鳴きの原因を正しく理解し、どのような場合に注意が必要かを知ることが大切です。
この記事のメイントピック
- コイル鳴きが発生する本当の仕組みと原因
- 発火につながる危険な兆候の見分け方
- 不快なコイル鳴きをいますぐ止めるための対処法
この記事を読めば、コイル鳴きに対する漠然とした不安が解消されます。
そして、安全な充電器の選び方もわかるようになります。
ぜひ最後まで読んで、日々の充電に関する不安をスッキリ解消してください。
充電器のコイル鳴きに直接的な危険性は低いですが注意は必要です
コイル鳴き自体がすぐに危険なわけではありません
充電器から聞こえる「ジー」や「キー」といったコイル鳴き。
この音自体が、すぐに発火や爆発につながるような直接的な危険性は非常に低いです。
コイル鳴きは、充電器の内部にあるコイルという部品が、電気が流れることで細かく振動して鳴る音だからです。
つまり、多くの場合は製品の仕様の範囲内、あるいは部品の個体差によって発生する現象といえます。
ですので、音がするからといって過度にパニックになる必要はありませんよ。
ただし他の危険なサインを見逃さないで
コイル鳴き自体は安全なことが多いです。
しかし、それが別の不具合の兆候である可能性もゼロではありません。
例えば、コイル鳴きと一緒に次のような症状が出ている場合は注意が必要です。
- 触れないほど異常に熱くなっている
- プラスチックが溶けたような変な匂いがする
- 充電器本体が膨らんだり、変形したりしている
これらのサインは、内部で深刻な問題が起きている可能性があります。
もしこのような状態なら、すぐに使用を中止してくださいね。
充電器から「ジー」というコイル鳴きが発生する仕組みと原因
電気の流れで部品が震えるのが原因です
充電器から聞こえる「ジー」という音の正体は、内部の部品が振動する音です。
充電器は、コンセントから送られてくる電気(交流)を、スマホなどが使える電気(直流)に変換しています。
その変換作業を行う中心的な部品が「コイル」です。
このコイルに電気が流れるとき、特に電気の量が変化する瞬間に、コイル自身が細かくブルブルと震えます。
この振動が、私たちの耳に聞こえる高さの音になると「コイル鳴き」として認識されるのです。
コイル鳴きが起こる主な原因
コイル鳴きが発生する原因は一つではありません。
いくつか考えられる主な原因はこちらです。
- 部品の個体差や経年劣化
同じ製品でも、コイルの巻き方や固定の仕方で微妙な差があり、音が鳴りやすいものと鳴りにくいものがあります。また、長く使っているうちに部品が劣化して振動しやすくなることもあります。 - 充電する機器との相性
充電するスマートフォンやタブレットが必要とする電力の量によって、コイルへの負荷が変わり、音が鳴ることがあります。 - 製品の品質
安価な充電器は、コストを抑えるために部品の固定が甘い場合があり、振動が音として出やすい傾向にあります。
充電器のコイル鳴きが発火につながる危険な兆候とは
こんなサインは発火の危険性アリ
コイル鳴きそのものは安全なことが多いですが、発火や故障につながる危険なサインが隠れていることもあります。
もしお使いの充電器に次のような症状がみられたら、すぐにコンセントから抜いて使用を中止してください。
こちらが、特に注意すべき危険な兆候です。
- 異常な発熱:充電中に温かくはなりますが、手で触れられないほど熱い場合は危険です。
- 異臭:焦げ臭い、プラスチックが溶けるような化学的な匂いがする場合は、内部でショートなどが起きている可能性があります。
- 本体の変形・膨張:充電器のケースが膨らんだり、形が変わったりしているのは、内部のバッテリーや部品が異常をきたしている証拠です。
- 充電の不安定化:充電ができたりできなかったりする、接続が頻繁に途切れるといった症状も、故障のサインと考えられます。
これらの症状は、コイル鳴きとは関係なく、充電器自体の重大な不具合を示しています。
そのまま使い続けると、火災などの大きな事故につながる恐れがあるので、絶対にやめましょう。
充電器の不快なコイル鳴きをすぐに試せる止め方と対処法
まずは簡単な対処法を試してみましょう
耳障りなコイル鳴き、できればすぐに止めたいですよね。
実は、いくつかの簡単な方法で音が軽減されたり、止まったりすることがあります。
買い替える前に、まずはこちらの対処法を試してみてください。
- コンセントに差し直す
一度充電器をコンセントから抜いて、数秒待ってからもう一度差してみましょう。単純ですが、これで音が止まることがあります。 - 別のコンセントを使ってみる
壁の別のコンセントや、延長コードではない場所で試してみてください。電源の状態が安定して、音が改善される場合があります。 - 接続の順番を変える
いつもと逆に、先に充電器とスマホをケーブルでつないでから、コンセントに差すようにしてみましょう。 - 振動を吸収させる
充電器の下に、柔らかい布やゴムシートなどを敷いてみてください。振動が机などに伝わって響いている場合、これを吸収することで音が静かになります。
これらの方法で改善しない場合や、音がだんだん大きくなるようなら、充電器の買い替えを検討するのがおすすめです。
充電器のコイル鳴きを放置すると故障や寿命につながるのか
故障の直接原因にはなりにくいですが…
「コイル鳴きをそのまま放置していたら、充電器が壊れてしまうのでは?」と心配になりますよね。
コイル鳴き自体が、直接的に故障を引き起こす原因になることは、実はほとんどありません。
音の原因はあくまで部品の振動なので、その振動ですぐに何かが壊れるということは考えにくいのです。
寿命が近づいているサインの可能性
ただし、注意したい点もあります。
それは、コイル鳴きが「充電器の寿命が近づいているサイン」かもしれない、ということです。
特に、購入した当初は静かだったのに、最近になって音が気になりだした、というケース。
これは、長年の使用で内部の部品が劣化し、振動しやすくなっている可能性があります。
すぐに故障しなくても、充電効率が落ちていたり、他の部分も劣化が進んでいたりすることが考えられます。
コイル鳴きが気になり始めたら、それはそろそろ新しい充電器へ交換を考える良いタイミングかもしれませんね。
充電器のコイル鳴きを未然に防ぐための予防策
購入時と使い方でリスクを減らせます
コイル鳴きは製品の個体差も大きいので、100%確実に防ぐ方法はありません。
ですが、購入する時や日々の使い方で、コイル鳴きが発生するリスクをできるだけ低くすることは可能です。
大切な充電器を長く安心して使うために、こちらの予防策を意識してみてください。
- 信頼できるメーカーの製品を選ぶ。
- 国の安全基準を満たした証である「PSEマーク」付きの製品を必ず選ぶ。
- タコ足配線をやめて、壁のコンセントに直接差すように心がける。
- 充電器やコンセント周りのホコリを定期的に掃除する。
特に、安価すぎるノーブランドの製品は、品質管理が不十分でコイル鳴きが発生しやすい傾向にあります。
毎日使うものだからこそ、少しだけ品質にこだわって選ぶことが、結果的に快適さと安全につながりますよ。
コイル鳴きしにくい充電器の選び方のポイント
信頼性が一番のポイントです
これから新しい充電器を買うなら、コイル鳴きのような不快な思いはしたくないですよね。
コイル鳴きのリスクが低い、安心して使える充電器を選ぶには、いくつかポイントがあります。
一番大切なのは、製品の「信頼性」です。
こちらのチェックリストを参考に、選んでみてください。
| チェック項目 | なぜ重要か |
|---|---|
| PSEマークがあるか | 日本の安全基準をクリアしている必須のマークです。これが無い製品は絶対に避けましょう。 |
| 信頼できるメーカーか | AnkerやBelkin、CIO、またはスマホの純正品などは品質管理がしっかりしており、万が一の際の保証も手厚いです。 |
| 購入者のレビューはどうか | 通販サイトなどで、「コイル鳴き」「ジーという音」などのレビューがないか確認しましょう。多くの人が指摘している製品は避けるのが無難です。 |
| 出力(W数)は適切か | 充電したい機器(スマホなど)に合った出力の充電器を選びましょう。過剰な性能のものは、かえってコイル鳴きの原因になることもあります。 |
安さだけで選んでしまうと、結局すぐに買い替えることになったり、不安な気持ちで使い続けることになったりします。
少し値段が高くても、信頼できる製品を選ぶことが、長い目で見ると一番の節約になりますよ。
Ankerなど特定のメーカー製充電器でもコイル鳴きは発生するのか
有名メーカーでも発生の可能性はあります
「Anker(アンカー)のような有名なメーカーの製品なら、コイル鳴きはしないのでは?」と考える方も多いかもしれません。
結論から言うと、Ankerのような信頼性の高いメーカーの充電器でも、コイル鳴きが発生する可能性はゼロではありません。
コイル鳴きは、製品の構造上どうしても起こりうる現象です。
どれだけ品質管理を徹底しても、部品のわずかな個体差などによって発生してしまうことがあるのです。
品質と保証で選ぶメリット
では、なぜ有名メーカーの製品がおすすめされるのでしょうか。
それは、コイル鳴きが発生する確率が低いことに加えて、万が一発生した際のサポートが手厚いからです。
Ankerをはじめとする多くの優良メーカーでは、しっかりとした保証期間が設けられています。
もし購入した製品でひどいコイル鳴きが気になる場合は、カスタマーサポートに連絡することで、新品と交換してもらえるケースがほとんどです。
この安心感こそが、信頼できるメーカーを選ぶ最大のメリットといえるでしょう。
充電器のコイル鳴きは原因を知って正しく対処しよう
この記事では、充電器のコイル鳴きの危険性と、その原因や対処法についてお伝えしました。
最後に、重要なポイントをもう一度振り返っておきましょう。
- コイル鳴き自体の危険性は低いが、放置するのはおすすめしません。
- 原因は内部コイルの振動で、製品の個体差や劣化も関係します。
- 「異常な発熱」や「異臭」は発火につながる危険なサインです。
- 音がうるさい場合は、差し直しや振動対策などの対処法を試しましょう。
- それでも改善しない場合や、故障が心配なときは、信頼できるメーカーの製品への買い替えが最善策です。
特にAnkerなどの有名メーカー製品でもコイル鳴きは起こりえますが、品質や保証がしっかりしています。
充電器を選ぶ際は、必ずPSEマークの有無を確認し、安心して使えるものを選んでくださいね。